研究報告

【特別講演:福井大学における超小型衛星の開発について】

福井大学 産学官連携本部 特命准教授 青柳 賢英

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 超小型衛星の開発、打ち上げ機数は、全世界で加速的に増えてきています。 数十機、数百機の人工衛星を使って宇宙ビジネスが進められる時代になってきています。 このような中で、重要となるのは、従来の人工衛星の高信頼性を意識した開発方法だけでは無く、量産製造を可能とする作り方です。 福井大学では、技術力の高い福井県企業と共に、超小型衛星の量産化にトライしています。 宇宙環境では民生機器と異なり、放射線の影響も考慮する必要があります。 民生電子機器の放射線耐性を調査しながら、積極的に最新の技術を取り入れ、衛星の量産化を目指しています。

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【若狭湾エネルギー研究センターにおける宇宙機器の放射線耐性評価の実施】

若狭湾エネルギー研究センター 研究開発部 次長 久米 恭

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 近年、民間における宇宙の産業利用が広く浸透しつつあり、今後も宇宙産業の成長が見込まれている。 当法人では、多目的イオン加速器の利用形態の一環として、宇宙機試験向けの照射技術を開発しており、成果の一部を民間企業からの照射試験受託に結実している。 今後、県内企業・大学との共同研究、JAXAとの連携協定を通じ、イオンビーム活用により県内の宇宙産業創出を目指していく。

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【粒子線がん治療の高度化を目指したエネ研における医療分野の取組み】

若狭湾エネルギー研究センター 粒子線医療研究室 主任研究員 前田 宗利

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 はじめに、今般のコロナ禍により、尊い命を落とされた方々のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆様に衷心よりお悔みを申しあげます。 また、現在も闘病されておられる皆様の一日も早い回復をお祈り申しあげます。 さて、粒子線医療研究室では、陽子線がん治療の更なる高度化を目指した様々な研究開発を推進してまいりました。 今後も、より効果的で身体的負担の小さいがん治療の実現に向けた研究開発を継続して行く所存です。 ここでは、これまでの研究を振り返りながら将来展望について概説します。

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【食品の抗酸化力評価手法の開発を中心とした、エネ研における化合物測定事例や科学機器の紹介】

若狭湾エネルギー研究センター 生物資源研究室 主任研究員 遠藤 伸之

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 若狭湾エネルギー研究センターには、約50種類の科学機器が設置されています。 これらの科学機器は、所内での研究や、科学機器の活用・応用に向けた新しい手法の開発に活用するほか、地元企業・団体に対する分析支援も実施しています。 機器操作は原則として利用される方が行う必要がありますが、「どうやって測定できるのか?」「どの機器を使用すればよいか?」等のご相談についての支援を行っております。 今回は科学機器の活用を目指した「食品の抗酸化力評価手法の開発」と分析支援の例について紹介します。

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【廃止措置へのレーザー加工技術開発及び一般産業への応用】

若狭湾エネルギー研究センター レーザー技術開発室 主幹技師 安藤 静治

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 レーザー加工は、現在様々な分野で利用されております。 自動車産業や電子機器産業、家電、医療分野とその幅は広きに渡っております。 その中でも我々が取り組んでいる廃止措置は特殊性があり難しさもあります。 特に他業種では大きく問題視されていない加工時発生の粉じんの処理が一つのキーとなっており、粉じんの低減や捕集に関する技術開発を同時に行う必要があります。 我々は、今後、今まで培ってきた上記技術を一般産業にも応用することを目標としております。

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【イオンプレーティングによる着色技術のさらなる多様化】

株式会社NCC 代表取締役社長 下内 孝博

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 5年ほど前にエネ研内の研究で干渉膜による発色現象が新たに発見されたという内容のことを聞いたのがこの研究のスタートでした。 シリコン膜による干渉発色というこれまで考えたことのなかった素材による発色の安定性と鮮やかな色調に引き込まれました。 そして工業技術センターを巻き込む形で3社共同の研究を進め、本年これを事業レベルのステージへ進める決断をして本研究がスタートし、商品上市の可能性が高まりました。

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